薬剤師になるためには、国家資格の取得が必須です。
しかし、どのような手順を踏めば薬剤師資格を取得できるのか、具体的に知らない方も多いのではないでしょうか。
本記事では、薬剤師として働くことを目指している方や、これから薬学部進学を考えている方に向けて、薬剤師資格の取り方を解説します。
さらに、資格取得の際に気を付けるべきポイントも解説するため、ぜひ最後までご覧ください。
薬剤師資格の取り方から登録までわかりやすく解説
薬剤師になるためには、6年制の薬学部に進学する必要があります。
全国に薬学部のある大学が79校あり、国公立が19校、私立が60校です。
薬学部の入試では、「英語」「数学」「理科」などが問われるため、しっかり対策することが重要です。
2012年2月以降、薬剤師資格を取るには6年制の課程修了が必須となりました。
6年制の薬学部では、薬学の基礎から臨床に関する知識まで幅広く学びます。
4年次には、薬学共用試験があり、合格した学生のみ、5年次に医療機関や薬局で実務実習を受けられます。
6年次には卒業研究や国家試験対策が本格化し、大学の卒業試験に合格しなければ、国家試験を受験できません。
学業の成績も薬剤師資格を取るために重要です。
薬剤師国家試験は年に1回、例年2月中旬から下旬にかけて実施されます。
試験科目は「物理・化学・生物」「衛生」「薬理」「薬剤」「病態・薬物治療」「法規・制度・倫理」「実務」など多岐にわたります。
新卒の合格率は約85%ですが、全体では70%ほどの合格率です。
薬剤師国家試験の合格を目指すためには、十分な準備が必要となります。
国家試験に合格すると、厚生労働省が管理する薬剤師名簿に登録し、正式に薬剤師免許が交付されます。
登録手続きは住所地の保健所など申請し、約2ヵ月で免許が交付されるでしょう。
薬剤師免許は更新不要で一生有効ですが、2年ごとの業務従事状況の届け出が必要です。
薬剤師資格の取り方と取得後の注意点
2006年4月からの改正により、4年制の薬学部では薬剤師になれません。
薬剤師国家試験を受験できるのは6年制の薬学部を卒業した人のみです。
また、独学や専門学校では薬剤師になれません。
国家試験の受験資格は、必ず6年制の薬学部を卒業する必要があるため、進学先の選択は注意してください。
薬剤師国家試験は年に1回しか実施されません。
不合格になった場合は、翌年まで再受験ができないため注意してください。
薬剤師免許取得後も定期的な手続きが必要です。
薬剤師免許は更新制ではありませんが、2年に1回12月31日時点での働いている場所や業務内容を、厚生労働省または都道府県知事へ届け出る義務があります。
届け出を忘れたときは、すみやかに手続きをしてください。
悪質な場合は、薬剤師法第32条に基づき、罰則の対象になる可能性もあります。
まとめ
薬剤師資格の取り方は、6年制薬学部への進学、国家試験合格、免許登録というステップを踏む必要があります。
独学や専門学校では資格を取れず、4年制薬学部では受験資格が得られない点に注意しましょう。
資格取得には時間と労力がかかりますが、医療に貢献できるやりがいのある仕事です。
薬剤師資格はあなたの大きな強みになり、活躍の場が広がるでしょう。